今回は「皇室史に詳しい」と紹介される島田裕巳氏の以下の記事に反論します。

『プレジンデオンライン』8月14日記事
「だから悠仁さまより『養子』にこだわった…島田裕巳『麻生太郎の皇室観が”愛子天皇待望論”につながる皮肉』」
麻生太郎氏は、令和8年8月現在85歳であり、自民党副総裁、「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」会長として、今回の皇室典範改正に深く携わりました。
また、麻生氏は故・寬仁親王の妃である信子様の兄であるため、皇室の縁戚です。

0 島田氏の主張
・麻生氏は悠仁親王殿下を実は軽視しているのではと推測。
・悠仁親王殿下は一度も学習院で学んでいないため皇族としては異色の存在であると指摘。
・麻生氏にとって、将来天皇になる悠仁親王殿下が一度も学習院で学んでいないのは、あってはならないことなのだろうと推測。
・麻生氏には、学習院を経験してこなかった悠仁親王殿下は「天皇にふさわしくない」という思いがあるのだろうと推測。
・麻生氏の皇室観は「学習院に通って皇族に相応しい教育を受けさせること」なのだろうと推測。
・国民は、学習院一筋だった愛子内親王殿下の方が天皇にふさわしいと考えていると断定。
・養子制度がうまく回らなかったら麻生氏も愛子天皇に傾くかもしれないと希望を述べる。
要するに島田氏は「学習院あってこその皇族」という主張のようで、そこから外れた悠仁親王殿下は麻生氏にとってはあり得ない存在、軽視される存在なのだろうと主張しています。
学習院は麻生氏の母校です。
だから年の離れた後輩である愛子内親王殿下に肩入れしているのではないかという主張です。
だからこそ、麻生氏の本心は悠仁親王殿下ではなく、妹の信子妃が養子を取り、その養子の子孫が学習院に通って皇位を継承することが望みなのだろうと主張しています。
そして、養子制度がうまく回らなかったら案外麻生氏も愛子天皇に傾くのではないかと希望しています。
1 島田氏の主張はただの妄想
この記事はほとんどが島田氏の憶測で塗り固められています。
「学習院育ちの麻生氏なら、きっとこう考えるはず」
「悠仁親王殿下を内心では評価していないはず」
「旧宮家養子案にも別の思惑があるはず」
「いずれ愛子天皇を望むかもしれない」
これは「麻生氏の真意を推測する」といったものですらなく、
島田氏自身の理想が投影された「脳内の理想の麻生像」であり、その理想の麻生氏に自らの主張を乗せているだけの妄想に過ぎません。
悠仁親王殿下が学習院でないのは「あってはならないこと」
特にひどいのが以下の部分です。
悠仁親王殿下が一度も学習院で学んでいないことは、麻生氏にとって「考えられないこと、あってはならないことであるはずだ」
記事からの引用
島田氏は、自身の脳内に住む麻生氏が「なぜあってはならないのか」その根拠を書いていません。
また、学習院以外で学ぶ=皇族として不適切な教育になる という理由についても不明です。
悠仁親王殿下は令和8年8月現在19歳です。
去年の9月6日に加冠の儀(成年式)を行われ、その月に関西大阪万博を単独で視察されました。
今年の8月には、初の単独地方公務として広島平和記念公園の原爆慰霊碑に供花され、その後同県の日本スカウトジャンボリーに参加されました。
つまり悠仁親王殿下は成年式後、すでに単独での公務をこなされています。
この事実を踏まえれば「学習院でなければ不適切」など到底言えないことになると思います。
島田氏側に大幅に譲歩したとしても「まだ公務経験が少なく、その是非を問う段階にない」と言えます。
学習院で学ばなかったことが、なぜ将来の天皇としての適格性を損なうのか。
島田氏はその理由を示すべきです。
そうでなければ麻生氏は単なる、学習院限定の「学歴至上主義者」になってしまいます。
ちなみに上皇陛下は学習院大学を卒業されていないため、島田氏の「脳内麻生氏」は上皇陛下を軽視している可能性が高いです。
2 麻生氏は現在85歳
そうであるならば、自らの親族である皇族(妹の信子妃殿下)が養親となり、養子に入った男性の子どもを学習院に通わせる。自分と同じ道をたどらせることで、皇族にふさわしい教育を受けさせたい。そうでなければ、本当に皇位が継承されたとは言えないのではないか。
それが、麻生氏の皇室観ではないだろうか。
記事からの引用 青文字は筆者注記
島田氏の思い描く麻生氏は、遠大な計画(妹の信子妃が養親となり、その子孫を学習院に入学させて将来の天皇に相応しい教育を受けさせる)を思い描いているようですが、麻生氏の現実の年齢を考えると無理があろうと思います。
これを最速で実現させるためには、改正皇室典範の施行後、すぐに旧宮家男子が信子妃殿下と養子縁組をし、最速で結婚し、最速で男子を出産し、最速で学習院幼稚園に入園させることが必要になります。
これを年数でいうと、なんと約8年であり、このケースであれば麻生氏が存命中に達成できる可能性はそれなりにあります。
さらに、皇室典範は天皇の年齢要件を置いていないため、理論上は0歳でも天皇に即位することができます。
そうなれば、島田氏の脳内麻生氏はめでたく天皇の義理の大伯父となることができます。
つまり、学習院幼稚園入園を待つ必要すらなかったことになります。
3 そもそも愛子天皇は実現不可能
たとえ麻生氏が将来的に愛子天皇を望むようになったとしても、その実現は不可能に近いです。
仮にたった今、女性皇族に皇位継承資格が認められるようになったとしても、すでに令和2年11月「立皇嗣の礼」において、天皇陛下による立皇嗣宣明が行われています。
これは、天皇陛下が「文仁親王(秋篠宮殿下)を皇嗣である」と宣明した儀式です。
今から愛子天皇を実現するということは、この儀式の実績と真っ向から反することになります。
そのようなことが本当に可能なのでしょうか。ただ単に「皇室典範という法律を改正すれば済む」などという単純な話ではありません。
麻生氏…というか島田氏は、この途方もなく高いハードルについて、どのように考えているのでしょうか。
まとめ
結局、島田氏が麻生氏の「本心」を推測する材料として示している事実は、「麻生氏が学習院出身であること」と「悠仁親王殿下が学習院で学ばれていないこと」くらいです。
そこからの話は島田氏自身の憶測でしかなく、麻生氏の「隠された皇室観」が語られているとは到底言えません。
以上、島田裕巳氏の妄想に対する反論記事を終わります。


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